ローラン・ペリエを第2次世界大戦後に大きく発展させたのはベルナール・ドゥ・ノナンクール氏。
1948年に跡を継ぎ、再起を挑んでシャンパーニュで5番目の規模にまで引き上げたそうです。
素晴らしいシャンパーニュがラインナップされていて。
プレスティージュ・キュヴェの「グラン・シエクル」を考案して、今や特別なシャンパーニュとしての地位を確立。
3つのヴィンテージをアッサンブラージュして、単一ミレジメのシャンパーニュを超えるものを目指したグラン・シエクル。
1959年にリリースされたNo.1(1955、1953、1952のアッサンブラージュ)からナンバリングされていて、そういう点も凄く特別感があって素敵だなと思います。
同時期に良い状態でシャルドネとピノ・ノワールが収穫された年のみ造られている「アレクサンドラ・ロゼ」は、娘さんの結婚式にお披露目。
そしてミレジメ。ブドウが完璧な出来かどうか、長期熟成できるポテンシャルを持っているか、というローラン・ペリエの基準を満たした年だけ造られているミレジメ。
積み上げてきた技術は、戦後に醸造責任者になったのは今まで3人のみという点からも、確実に受け継がれていることがうかがえて信頼ができると思いました。
先日、このローラン・ペリエのミレジメ1975を味わう幸運に恵まれました。
今は2024年だから、49年前のブドウ。
その49年間を思いながら味わうシャンパーニュです。
まず、エチケットがクラシカルでとても素敵。
そして熟成期間の長さを思わせる、茶色がかった外観です。
香りはシェリーのような感じ。
カラメルのような甘いニュアンス、熟した柿やアンズ。
泡はもう消えています。熟成した白ワインになっていました。
飲んでいる間中、ずっとエレガンスを感じられて、ローラン・ペリエの凄さを思い知りました。
前菜にマッシュルームのサラダを作りました。
ブラウン・マッシュルームを薄くスライスしてお皿に敷き詰め、スライスしたセロリも加えてレモンを絞り、オリーヴオイルと粗めの塩、削ったパルミジャーノをこれでもかとたっぷり上から載せるだけ。
若々しいフレッシュなシャンパーニュも美味しいけれど、泡の消えた古酒のシャンパーニュをじっくり味わうのも楽しい時間でした。
保存状態も最高だったと思います。
このミレジメは味わい深く、強烈な印象を残してくれました。
ワインの飲み頃は好みの問題だと思っています。
以前、ステーキの焼き加減で教えていただいたことがあります。
中は火の通っていないレアが好きな人、しっかり焼いたウエルダンが好きな人、中間のミディアムが好きな人。
ワインも同じで、若いヴィンテージのフレッシュさを楽しむのが好きな人、寝かしておいた熟成感を感じられる味わいが好きな人。
それぞれ、自分の好みで楽しめたらそれが最高です♪