「ドン・ペリ」と呼ばないで

ドンペリP2の写真

世界で最も有名なシャンパーニュは、ドン・ペリニョンだと言われています。

ナイト・マーケットで注目され、「ドンペリ」なんて軽く略され呼ばれていますが(私も呼んでおります)、背景を知ると畏れ多くなる、素晴らしいシャンパーニュです。

ドン・ピエール・ペリニョンは、1668年にフランスのシャンパーニュ地方オーヴィレール修道院の醸造責任者に任命された修道士。

醸造の失敗である泡をワインから取り除こうとしたその過程で、シャンパーニュ造りの基礎となる手法をいくつも考案したといわれています。

・ブドウの栽培において厳しく剪定をし、凝縮感をあるワインを造ること

・酸を保つために昼間に行っていた収穫を、朝早くから始めたこと

・垂直式の圧搾機を開発して、黒ブドウから果汁のみを発酵させて白ワインを造ることを成功させたこと

・そして複数の畑や品種、収穫年の異なるブドウからできたワインをブレンドさせる手法を確立したこと

・ガラス瓶を採用したこと

ブドウ産地の北限であるため、安定したブドウの収穫が難しいシャンパーニュ地方での、これらの画期的な製法を生み出したことが、彼の最大の貢献です。

長期熟成を前提としたドン・ペリニョンは、3度の飲み頃を迎えるといわれています。

●熟成開始から8年ごろ(通常ヴィンテージ)

●さらにその倍、16年ごろ(P2)

●25年後以降

この、2度目の飲み頃のものを味わうためにリリースされたドン・ペリニョンP2は、新たな高みに引き上げられた第2の生命です。

以前、通常ヴィンテージの1998年を飲んだ時の印象は、熟成感濃く、マロングラッセのような味わいでした。

この、P2 1998年はそれとはまったく違い、熟成感はあるものの、驚くほどのフレッシュさがありました。爽やかさがありながら、パワフル。

まさに、澱と一緒に長い年月を経たからこその味わいなのだと、それを感じる機会をいただけたことに感謝しました。

ドン・ペリニョンと呼ばなきゃいけない、素晴らしいシャンパーニュです。

略さないでいきましょう。