フランス4日目 クロード・カザル訪問

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4日目の10時に訪問したのは、ル・メニル・シュール・オジェにある生産者、クロード・カザルです。

1897年創業のクロード・カザルは、ル・メニル・シュール・オジェとオジェのグラン・クリュと、その周辺のプルミエ・クリュのみに約9haの畑を所有するレコルタン・マニピュランです。長い間ボランジェやルイ・ロデレールなどトップ・メゾンにブドウを供給してきたという歴史を持ちます。

シャンパーニュのグラン・クリュではクロと名の付く畑は3つといわれています。
クリュッグのクロ・デュ・メニル、フィリポナのクロ・デ・ゴワセ、そしてここクロード・カザルの持つ畑クロ・カザル。

私は以前から「クロ・カザル」の大ファンで、フランス行きが決まったときにインポーターの営業担当者さんに訪問予約のお願いをしました。
その後、私は審査に通過することができ、訪問が叶ったのでした。
そしてなんと。当主デルフィーヌさん自ら案内してくださるということを聞きました。

 

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事務所に現れた彼女は、一瞬で周りがパッと明るくなるような華やかなオーラを放つ女性でした。

日本から持って行ったお土産を、必死で覚えたフレーズで挨拶しながら渡しました。
デルフィーヌは、私のつたないフランス語をとても喜んでくれました。ふたりともフランス語を喋れるなんて!と。

 

「朝の10時にテイスティングするのが一番いいのよ」とシャンパーニュを飲ませてくださり、話をたくさん聞かせてくださいました。

 

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カルトオールは80%(そのうち80%がル・メニル・シュール・オジェ、20%がオジェのブドウ)がその年のワイン、20%がレゼルヴワインを使用して造られているとのことです。
その年によって、ブリュットかエクストラブリュットかを決めるそう。

 

「28歳のときにパパが亡くなって、その時は医者になりたいと思っていたけど、仕方なく後を継いだ」という話から始まり、
一人娘がいるけれど今はローマの大学に通っている、などとひとしきり話をしたあと、

「今からオジェに行きましょう。そこにクロ・カザルの畑があって私のママが住んでいるので、そこで一緒にクロ・カザルを飲みましょう!私についてきて!」

と嬉しいお誘いをいただきました。

 

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お城ですかと思うくらい、大きな邸宅に到着。

先に畑を見せてもらいました。

 

真横にあるクロ・カザルの畑とその後ろにある教会が、歴史を感じさせてくれます。

 

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1957年におじいちゃんがここにブドウの木を植えたことや、この教会は12世紀の建物だということ。

クロ・カザルの樹齢は約70年のヴィエイユ・ヴィーニュ。

1995年にクロ・カザルを始めたことや、シャペル・デュ・クロはこの区画の比較的若い樹齢のブドウから造られているということを話してくれました。

 

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1950年代に購入したこのお家は、国際連盟の設立者のひとりであるレオンブルジョワの元別荘だったそうです。

デルフィーヌのお母様が出迎えてくださいました。

豪華なお部屋で、まるで夢を見ているような感覚です。

 

 

 

そして、クロ・カザルとシャペル・デュ・クロをテイスティングさせていただきました。

デルフィーヌのママも一緒に。

 

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シャペル・デュ・クロのエチケットの形は教会の形をイメージしたもので、色はローマ法王の次の位の人の色だそうです。
ちょうど私の着ているセーターの色よ♪とお洒落なデルフィーヌ。

 

「シャンパーニュにはコンテが一番」とママがカットしてくれましたが、今まで食べた中で最高に美味しいコンテでした。
もっちりした感じが今も忘れられない。

 

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ひいおじいちゃんは樽職人で、シャンパーニュに配達に来た時にひいおばあちゃんと恋に落ちたという、なんともロマンティックな話も聞けました。

 

クロ・カザルは、レモンを絞りたくなるようなお料理に合うと思います。

 

古い樹のブドウだから、実が少ない。
だから味わいが凝縮している。
量より質を追求している、と。
我慢して我慢して、リリース時期を待つのだそうです。
熟成しているワインを出したいから、我慢して待つのだと。

 

最後に、あなたのワインの特徴を教えてほしいとお願いすると、
パッションとテロワールだと答えてくれました。

『私は仕事と結婚した。
女性としてシャンパーニュの男社会でやっていくのも大変だったし、
シャンパーニュの田舎に住み続けるのも辛かった。
仕事で世界中に行けるのはいいけれど。
娘に継がせるかも、継いで欲しいというのは違うし。
どこまで本当のことを言えばいいのか、嘘をつくのも違うし。
どう伝えたらいいのか』

 

私にも一人娘がいて、もう結婚してしまったけどと話すと、それは寂しいでしょうと母親同士の会話になりました。

 

 

 

お部屋もすごく素敵でしたが、デルフィーヌのおもてなしが愛に満ちていたこと、これが一番私たちの心に響いて。

とても満ち足りて暖かい気持ちになり、お別れが寂しかったです。

 

心から感謝いたします。ありがとうございました。

 

ここから車で約4時間、ブルゴーニュに移動します。