白ブドウだけで造られたシャンパーニュのブラン・ド・ブランは、スッキリさわやかさが特徴です。
ド・スーザのキュヴェ・デ・コダリー エクストラ・ブリュットは、柔らかな質感を好む方に最適な味わい。
シャンパーニュ地方、コート・デ・ブランのアヴィズ村は、シャルドネの銘醸地の中で最も繊細で高品質なシャンパーニュが造り出されるところです。
ここに居を構えるド・スーザは、ソレラ方式で保存するリザーヴワインをブレンドしてシャンパーニュを完成させています。
カリスマ的生産者ジャック・セロスがソレラ方式で有名ですが、それよりも酸化具合は穏やかな仕上がり。
ソレラ方式は、シェリーと同様、タンクの古いワインに毎年のワインを継ぎ足すため、複雑で奥行きのある味わいになります。
そしてビオディナミ農法を採用、畑は馬を使って耕し、収穫はすべて手摘みで行われます。
さらっと書きいてしまいましたが、これは本当に手間も経費もかかること。見えないところでの努力に思いを馳せずにはいられません。
スタンダードクラスのド・スーザも素晴らしく美味しいのですが、上級キュヴェのコダリー(=余韻)は、官能的なシャンパーニュ。忘れられない味わいです。寒い冬にゆっくり飲むのにも相応しい。
ちょうどラグビーのワールドカップが日本で開催されたときに来日され、幸運にも当主のエリックさんにお会いする機会に恵まれました。
少しだけお話することができたのですが、本当にリザーヴワインにプライドを持っておられました。
ニュージーランドの生産者たちは、来日してプロモーションとラグビー観戦を楽しんでおられたと聞きましたが、エリックさんも観戦を楽しまれるのかと尋ねると、何のこと?という返答でした。本当に真面目なお人柄が伝わってきたことをよく覚えています。
先月、お亡くなりになったという悲しいニュースがありました。59歳、早すぎます。
あの素晴らしいプライドは、家族の方が受け継いでいかれることと思います。