シャルドネは、世界で最高峰の辛口白ワインを生み出す白ブドウ品種です。
どんな気候にも適応するため大人気で、世界中で造られています。
代表的な産地のフランス、ブルゴーニュ地方で造られるシャルドネのワインは、キリっとしたミネラル感の強いワインになっています。
モンラッシェやムルソーなど、シャルドネのワインが高い評価を得るようになったのは、ピノ・ノワールよりかなり遅れた17世紀頃だといわれています。
ピュリニィ・モンラッシェ村では、世界最高峰の辛口白ワインの畑とされる特級畑のモンラッシェなど、たくさんの銘醸畑が存在しています。繊細でエレガント、ミネラリーな味わいが特徴のワインになります。
ムルソー村には特級畑はありませんが、いくつかの1級畑のワインは、特級並みの品質だと言われて高い評価を得ています。全体的に果実味が強く、リッチで厚みのある味わいなものが多いのがこの村の特徴です。
そして、アメリカのカリフォルニア州で造られたシャルドネはカスタードクリームやバターのような質感を持ち、ふくよかで力強い味わいで、アルコールのボリューム感もとても強く、同じシャルドネから造られているのに全く違う味わいになります。通常、ワインを飲む順番は淡いものから濃いもの、ということで泡→白→赤という順に飲みますが、カリフォルニアのシャルドネは、赤ワインの後に飲んでも力強さを感じられる白ワインだと私は思っています。
また、シャンパーニュにも採用されていて、主にピノ・ノワールとムニエといった黒ブドウとブレンドされています。シャルドネの力強い酸によって、シャンパーニュに骨格と長い余韻が与えられています。
特にシャルドネ100%で造られるブラン・ド・ブランは白の中の白といって、究極の味わいです。これを嫌いと言う人はいないのではないか、と思うくらい素晴らしい味わいです。
もともと個性がなくニュートラル、何者にでもなれる寛容な性格で、造り方や樽熟成、気候条件など外部からの影響によって味わいが違ってくるため、特徴をつかめない。これがシャルドネの個性です。