繊細で官能的なワインを生み出す、ピノ・ノワール

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フランスワインの二大産地は、ボルドー地方とブルゴーニュ地方です。

この、ブルゴーニュ地方を代表する黒ブドウ品種のピノ・ノワールは、いわばブルゴーニュの王様で、世界中の愛好家から好まれています。有名なワイン、ロマネ・コンティもこのブドウから造られています。

ピノ・ノワールの特徴は、なんといってもその官能的な香りです。
淡いルビー色で艶があり、香りはスミレやラズベリーなどの赤い果実を思わせ、タンニンは滑らかで絹のような舌触り。さらに熟成が進むと、トリュフや皮の妖艶な香りとなって人を魅了します。

ピノ・ノワールの主な産地は、フランスではブルゴーニュ、シャンパーニュ、ロワール、アルザス。ドイツ、イタリア北部、ニュージーランド、アメリカ(カリフォルニア、オレゴン)、チリ、オーストラリアです。そしてブルゴーニュとオレゴン、ニュージーランドのセントラル・オタゴの3つが、世界三大ピノ・ノワールの産地で、高品質なワインが造られています。

ブルゴーニュのワインは世界中から人気があるため、かなり価格が高騰しています。値が下がることなく上がりっぱなし。今、美味しいピノ・ノワールを口にするためには、それなりの金額を出さないと飲めない状況となっています。

なので、美味しいピノ・ノワールを飲みたいけど、そんなに高額でなくて、そこそこのもの。
これを見つけるのもまた楽しい時間です。ブルゴーニュ地方以外の産地のワインを探すことにします。

アルベール・セレスのラ・クロシェット・デュ・フ 2018

かつては色がとても淡く、酸味の強い軽やかなワインばかりだったアルザス地方のピノ・ノワールは、最近は本格的なスタイルの赤ワインも増えてきているようです。
アルザスのピノ・ノワールとは思えないくらいの果実味の豊かさに、二度見ではなく二度飲みしてしまうくらいの驚きでした。すごくジューシーで、酸とのバランスがちょうど良い。抜栓3日後まで美味しく楽しめました。

秋が深まると、牛肉の赤ワイン煮込みに合わせたくなる1本です。