生のお魚とワインを合わせて楽しむために、日々いろいろと試していると、人間やはり工夫が必要だと思われます。
新鮮な鯛をお刺身やカルパッチョでいただくには、冷涼なところで造られ、酸味の強いブドウ、リースリングのワインが美味しいです。
リースリングは晩熟で、造られる土地を選ぶのですが、高貴な品種と呼ばれ、とても人気の高いブドウ品種です。ワインはエレガントでとてもフルーティー。若いうちは白い花のような香りがするのですが、熟成すると独特の石油香を放ちます。プラスティックや、キューピー人形の香りなどと表現される、独特の香りです。
そして口に含んだときに、心地良い酸がスーッとタテに伸びる、これがリースリングです。その高い酸のおかげで、お食事と合わせやすいワインです。
お刺身を食べるときに、醤油にワインを垂らすという人もおられますが、刺身醤油にオリーブオイルを垂らすのも、爽やかオイリーな味わいとなってワインと合わせやすいです。
また、カルパッチョにするときは、これでもかとレモンを惜しまず絞ると、酸味の強いワインとの相性がグッと良くなります。そしてディルなど、ハーブをたくさん使ったり、セロリの葉をパウダー状にしたものをふりかけると、より味わい深くなります。
生のお魚に合わせるには、まずは新鮮なものを選ぶこと。
そしてワインは爽やかで酸がしっかりあるものを選び、醤油や味付けに工夫をすると、その努力は報われて、美味しく楽しめることとなります。